ニュースレター第39号抜粋記事
第39号 トップページより抜粋 (2012/4)
 
国立公園内での第2次植林始まる



        
   
植林地の様子:(写真左下)2010年植林前 →(同上)2011年植林中 →(同右下)2012年現在の様子

 かつて地域住民が日々の煮炊きに使う薪や家畜のための草など、日常必要最低限の資源を採集することが許されていた、キリマンジャロ山の緩衝帯の森“ハーフマイル・フォレスト・トリップ(HMFS)”。その 森は2005年、自然保護を目的として国立公園化され、地域住民の排除が強力に推し進められた。

 当然の結果としてこの住民排除の国家政策は、キリマンジャロ山全体の住民を巻き込んだ大問題となり、現在薪や草の採集については明確な指針が示されることもなく、極めて曖昧な対応がなされている。すなわち、見て見ぬふりをするかと思えば、暴力をもって追い出すといった矛盾した対応が頻発しており、キリマンジャロ山の森はまさに混乱の最中にある。

 そして曖昧とせざるを得ないこの状況こそが、国立公園化という手段の矛盾そのものを露にしているといえるだろう。一体何のための国立公園化であったのか、その疑問に対する答えは残念ながら用意されていない。曖昧なままの利用が残り、森を守るという行動を封じたのが、いまの国立公園化の実態といえるだろう。

 しかしながら現地カウンターパートのTEACAは、昨年、天然資源観光省から、国立公園に取り込まれた旧HMFS(モシ県下)における植林許可の取り付けに成功している。キリマンジャロ山の森は地域住民の排除によってではなく、地域住民の力によってこそ守ることが出来るとの彼らの考えと、これまでの20年間にわたる同山での植林活動実績が、評価されたからに他ならない。

 現地では4月2日から、昨年に続き第2回目となる、国立公園内での大規模植林が開始された。この植林は地域住民たちの手によって、大雨季の終わる6月まで続けられる予定である。そして彼らのこうした実態行動への評価が、今後のキリマンジャロ山の森の行方を大きく左右していくことになるだろう。

〔No.39 その他の内容〕

 ● 【キリマンジャロ山の国立公園を巡る動き】
     〜KINAPA(キリマンジャロ国立公園公社)の反撃〜
 ●生活改善:カマド設置職人養成研修実施
 ●生活改善:新品種コーヒー接ぎ木セミナー実施
 ●活動の自立:ダルエスサラームに土地取得
 ●その他:子どもたちのスタディーツアー実施
 ●『タンザニア・キリマンジャロ山における植林活動と住民の意識調査』
     〜ハーフ・マイル・フォレスト・ストリップ緩衝帯を事例として〜
 ●〜テマ村森林利用調査報告〜(Rafikiプロジェクト)



 
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