2014年 自立支援事業の活動履歴


      2014年    11月  女性グループの養鶏プロジェクト順調に拡大中
               10月  コーヒー生産農家グループの自立を目指して
                6月  険しいローカルNGO自立への道
                4月  養蜂事業への中間技術の取り入れに向けて
                2月  ケニアでの養蜂研修にリーダーを派遣



■ 女性グループの養鶏プロジェクト順調に拡大中 ('14/11)■



キリマンジャロ山麓のコリニ・ジュー村で活動するキランガ女性グループに対して実施している養鶏プロジェクトが順調に進んでいます。グループメンバー(6名)で1年前に飼育していたニワトリの数は232羽でしたが、現在約3割増え、298羽となっています。


キランガ女性グループで実施している養鶏プロジェクト
(写真1)キランガ女性グループで実施している養鶏プロジェクト


このプロジェクトはすでにグループメンバーに良い利益をもたらしており(最善の管理をすれば180羽から利益が出始めます)、彼女たちは1年後にはさらに387羽まで飼育数を増やし、最終的には580羽まで増やそうとやる気まんまんです。飼育数が350羽数を超えると、グループの利益は年間100万シリングを超えると予想され、これは私たちの感覚で言うと100万円に近い額になります。

鶏舎にはニワトリがいっぱい
(写真2)鶏舎にはニワトリがいっぱい


TEACAのリーダーに言わせると、この成功の背景には、彼女たちが自分たちの夫を上手く巻き込みながらこのプロジェクトに取り組んだことがあると言います。確かに、鶏小屋の建設や飼育羽数が多くなると、男性の手も借りなければならない場面もままあります。かといってプロジェクトの差配は彼女たちがしっかり握っており、これは男性陣の力も味方に付けた、彼女たちの見事な力量といったところでしょうか。


ふるまわれた卵
(写真3)グループとのミーティングではプロジェクトの成果である卵をふるまってくれました


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■ コーヒー生産農家グループの自立を目指して('14/10)■



当会ではキリマンジャロ山麓テマ村のコーヒー生産農家グループKIWAKABO(Kikundi cha Wakulima wa Kahawa Bora)による新品種コーヒー普及支援に取り組んでいます。現在新品種によるコーヒーの収穫が出来る段階まで来ていますが、まだまだ課題は山積しています。なかでも出荷量の確保が問題となっています。

これまでキリマンジャロ山の多くのコーヒー農家は、収穫したコーヒーを協同組合KNCUを通して販売していました。KNCUは各農家から収穫した生豆を受け取った段階でまず一次払いをし、その後集荷したコーヒーを販売し終わった段階で、経費を差し引いた上で二次払いをするというシステムをとっています。これに対してKIWAKABOには販売前に一次払いをするだけの回転資金がなく、自らのメンバーでさえ、一時金欲しさにKNCUに生豆を持って行ってしまうという事態が発生しています。

現在KNCUは放漫経営の結果凋落の一途を辿っており、最終的な農家に対する支払額はKIWAKABOの方が良いにも関わらず、それでも一時金が必要な農家はKNCUに売ってしまいます。

そこで当会はKIWAKABOに対する買付け用回転資金の融資を開始することにしました。銀行で資金を借りれば20%近い利息がつくことになり、KIWAKABOにはこれがネックとなっていました。そこで当会は5%の低利で5年間の継続融資を決定しました。ただしKIWAKBOに対しては金利返済とともに、販売額の中から5%を積み立てて行くことを条件にしています。内部留保を毎年確保していくことで、自己資金だけで買付け資金の確保が出来るようにするためです。

これまで当会がTEACAと歩んできた道のりのように、KIWAKABOも腰を据えて確実に強いグループに育てていきたいと考えています。


KIWAKABOメンバーのキレホさんの畑を巡回指導中
(写真)KIWAKABOメンバーのキレホさんの畑を巡回指導中


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■ 険しいローカルNGO自立への道('14/6)■


 開発途上国で活動する多くのローカルNGOは財政基盤が貧弱であり、その運営は常に不安定な状況に置かれています。この点、国際機関や先進国のNGO等から支援を受けられる一部のローカルNGOはかなり幸運だと言えるでしょう。

 さはさりながら、そうした支援も未来永劫受けられるものでもなく、これらのローカルNGOもいずれかの時点で自立、自活していくことを目標に、その努力を重ねていく必要があります。

 当会のカウンターパートTEACA(Tanzania Environmental Action Association)にとってもそれは同様で、養蜂事業によるハチミツ販売などを通して少しでも収入に繋げていけるようにしています。しかし先進国においてさえ、新たな収入を確保する、あるいは現状の収入をさらに向上させていくというのは容易なことではなく、これが貧しい国の中でのことともなれば、なおさらの状況だといえます。同じNGOの活動維持にしても、先進国であれば会費や寄付を募るといった方法もとれますが、貧しい国ではそうもいきません。勢い海外からの支援に頼るということになります。

 現在TEACAの収入を支えているのは、貸し出し用に建設したレンタルハウス(写真)になります。家賃収入であれば、ある程度まとまった収入を安定的に得られる目処が立ちます。最初の入居者が入ってから4年目になりますが、現在このレンタルハウスによる収入が、TEACAの収入の半分を占めるまでになっており、持続的安定財源の確保という点では、大きな役割を果たしていると言えるでしょう。


TEACAのレンタルハウス
(写真)TEACAのレンタルハウス


 しかしこうした自立を目指したTEACAの様々な取り組み(ほかにも苗木販売や穀物貯蔵など)によっても、TEACAの年間の事業予算の2〜3割しか賄えないのが現状です。

 当会では、中期的なレベルではまだまだ外部からの資金に頼らざるを得ないと考えており、まずはその外部資金ソースの多様化を図っていくことを考えています。しかし本当に大切なのは、たんに資金の支援を得ることなのではなく、TEACAの活動を理解し、腰を据え、同じ目線でともに知恵を絞ってくれる良きパートナーだといえるでしょう。

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■ 養蜂事業への中間技術の取り入れに向けて('14/4)■


 前回(こちら)の記事で、現地カウンターパートTEACA(Tanzania Environmental Action Association)のリーダーを隣国ケニアでの養蜂研修に派遣したことをご報告しました。その目的は、養蜂事業における技術的ブレークスルーを図ることにあります。具体的には養蜂の科学的管理に対する知識を高め、次いで技術集約度の高い養蜂と伝統養蜂の中間に位置する養蜂技術の導入を狙っています。

 研修はコース制であることから今後も継続的に受講を重ね、知識の上積みを図っていく必要がありますが、中間技術の導入については、さっそくケニアでこの目的のために「トップバー式養蜂箱」(写真1)と呼ばれる養蜂箱のサンプルを調達してきました。


トップバー式養蜂箱
(写真1)トップバー式養蜂箱


 このトップバー式養蜂箱は、現在TEACAが使用しているラングストロース式養蜂箱(写真2)が2段重ねで1セットなのに比べると、格段に管理が楽になります。また養蜂箱の作製にかかる手間や技量、必要な資材も当然軽減されます。採蜜の効率やハチミツの品質は劣りますが、「作ることが簡単」、「管理がしやすい」といった点は、現地での普及にあたってとても重要な要素であり、今後の普及に期待しています。


ラングストロース式養蜂箱
(写真2)ラングストロース式養蜂箱


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■ ケニアでの養蜂研修にリーダーを派遣('14/2)■


 当会はタンザニアのカウンターパートである現地NGO・TEACAの(Tanzania Environmental Action Association)の実施する養蜂プロジェクトの技術向上を目的として、1月から2月にかけてプロジェクト責任者であるンジャウ氏とモシ氏およびテマ村の養蜂家マテルー氏の3人を、ケニアのバラカ農業学校に研修のため派遣しています。

 現在TEACAのミツバチ養蜂では、ラングストロース式改良養蜂箱(写真)を主流にしていますが、この研修ではその管理工程と方法を基礎から学ぶことになります。

 また高度な科学的管理が必要とされる同改良養蜂箱は、多くの村に普及していくには無理があります。現地の伝統養蜂技術と近代養蜂技術の間に位置する中間技術の導入が必要であると考えており、ケニアでの研修の際には、その中間技術を利用した養蜂箱ケニア式トップバー・ビーハイブの調達も計画しています。

 ただ「高度な科学的管理は無理」と書きましたが、これは決して高度な科学的管理が不必要であるということではありません。その知識に立脚した上で、現地流の簡易な養蜂スタイルを編み出していくことが必要だということです。その技術的ブレークスルーを図るためには、養蜂の科学的管理の基本をあらためて押さえ直し、自分たちの経験値の中に落とし込んでいかなくてはなりません。

 こうしたことから、今回の研修にはその成果を大いに期待しています。また当会では、今後できる限りこの養蜂研修へのリーダーの継続的派遣を実施したいと考えています。



ラングストロース式改良養蜂箱

ラングストロース式改良養蜂箱


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