2013年 自立支援事業の活動履歴


      2013年    12月  TEACAの新戦力、海外からのボランティア
               10月  コーヒー生産者グループの基盤強化
                6月  間をつなぐもの
                4月  ハリナシバチの採蜜を実施
                2月  TEACA裁縫教室の卒業式実施される



■ TEACAの新戦力、海外からのボランティア('13/12)■


 ニュースレター抜粋記事(コチラ)の中でもお伝えしましたように、この10月からTEACAにドイツ人の若者(写真)が、ボランティアスタッフをして加わりました。

 これまでも活動視察などで海外から外国人を受け入れることは良くあったのですが、実際に現場での活動を担うボランティアを受け入れるのは初めてのことになります。

 TEACAには今後後継者を如何に育てていくかという大きな課題がありますが、そのためには何より、TEACAの掲げる目標とその到達に向けたビジョンに対する理解と共有が図られなければなりません。

 ボランティアの方とてそれは同じで、本人のやる気やモティベーションに繋げていくためには、それらを具体的かつ分かりやすく伝え、丁寧に教えていくプロセスが欠かせません。これまで多くの地域の村人たちの信頼を勝ち取ってきたTEACAですが、自分たちと一緒に活動を担う人材の育成は、これまでとは随分勝手が異なってくるはずです(しかもそれが外国人ともなればなおのことでしょう)。

 25年の活動実績を持つTEACAが新たに取り組むチャレンジとなりますが、これがTEACA、ボランティアの方の双方にとって良い刺激、機会となり、力を合わせて具体的成果に繋げて行けたらよいと考えています。また、長い目で見て、TEACAにとって後継者育成のために必要な視点を学んで欲しいと思っています。



TEACA初の外国人ボランティアスタッフ

(写真1) TEACA初の外国人ボランティアスタッフ









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■ コーヒー生産者グループの基盤強化('13/10)■


 地域経済の安定を目指して当会が支援を行っているキリマンジャロコーヒー生産者グループ"KIWAKABO"(Kikundi cha wakulima wa kahawa bora)は、2013/2014シーズンに初めて自己ブランドのコーヒーを競売所に直接出荷しました。それまではコーヒー協同組合であるKNCU(Kilimanjaro native cooperative union)を通して出荷していましたが、豆の品質によらない一律の生産者価格であることや、中間マージンの大きさ等から、直接出荷できる体制作りを進めてきていました。

 ただ、今回の初出荷で高販売価格が実現できたのかといえば、残念ながらそうはなりませんでした。その理由として、@KIWAKABOの生産者グループとしての登録手続きの遅延(=高価格を実現できる出荷タイミングを逸した)、A予定通りの出荷数量を確保することができなかった(=これが豆のグレード別にさらに分割され抜取検査されるが、それによる目減りを嫌い、低いグレードで統一することを承認した)ことがあります。

 登録の遅れをみたメンバーの多くが、生産した生豆を従来通りKNCU経由で販売したことが、KIWAKABOの集荷数量の不足へと連鎖していきました。ただKIWAKABOにはそれ以外にも、豆を集められない事情がありました。それは、グループメンバーから豆を買い取るための回転資金がないことです。

 KNCU経由で販売すれば、まずその場で一次払いを受けることが出来ます。生産農家にとってコーヒーの出荷時期は、子どもたちの学費の納入時期などとも重なり、どうしてもお金が必要な時期になります。一次払いを受け、当座のお金をやりくり出来るかどうかは、農家にとって切迫した問題です。

 この当座の買取資金を持たないKIWAKABOは、グループのメンバーからすら、豆を集荷するのに苦労することになります。こうした状況から、KIWAKABOからは当会に対し、この回転資金の支援要請が出されています。

 当会としても、KIWAKABOに対してはこれまで長く新品種の栽培技術の定着及びその普及を支援してきており、また上記の状況は良く理解できるところです。

 ただ、直接出荷による高価格販売の実現という目標の達成に向け、各メンバーにその目的意識を徹底させ、集荷量向上のためのもう一段の自己努力が先であろうと考えています。支援の是非やその方法(低利ローンによる貸付け)等については、その結果を見て検討に入ることにしています。



KIWAKABOが管理する新品種コーヒーのデモンストレーションプロット

(写真1) KIWAKABOが管理する新品種コーヒーのデモンストレーションプロット









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■ グループ積み立て目標額達成!('13/9)■

 グループの自立とメンバーの生計向上を目指して取り組んでいるグループ積み立てですが、積み立てを行っている3つの女性グループのうち、キディア女性グループが積み立て目標額の100万シリングを達成しました。

 これまでは何をやるにも、「まずは外部からの支援が必要」という風潮の中で、「自分たちの中に力がある」ということを見事に実証したといえるでしょう。2007年に開始したこのグループ積み立ては、決して順風満帆であったわけではありませんが、足かけ7年をかけて目標にたどり着きました。

 積み立てた資金は、今後グループの自立のための新たなプロジェクトの立ち上げのために活かされます。地域で需要の高い、養鶏(雛を育てて販売する)プロジェクトなどの希望が出されていますが、メンバーと協議の上、確実にグループの自立と彼女たちの生計向上に繋げられるよう、プロジェクトの選定を行う予定です。



グループ積み立てを行っているキランガ女性グループが行っている養鶏プロジェクト

(写真1)グループ積み立てを行っているキランガ女性グループが行っている養鶏プロジェクト



同じくキランガ女性グループのメンバー宅に設置された改良カマド

(写真2)同じくキランガ女性グループのメンバー宅に設置された改良カマド






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■ 間をつなぐもの('13/6)■


 少し前のことになってしまいますが、この3月にモシ県知事を招いて開催した、キリマンジャロ山の新たな森林管理に向けた協議会の席上のこと。県知事から次のような発言がありました。

「森林を取り囲む各村は、若者による養蜂グループを組織するように。そうすれば彼らも森を破壊しなくなるだろう」。

確かに当会でも、収入機会の創出と森林保全を両立させる取り組みとして養蜂に取り組んでいます。材を切り出したり、炭を焼くこと(=森林への圧力)で収入を得るのではなく、蜜源樹を植え、そこで養蜂を可能とすること、すなわち森林の保全を通して収入を得られるようにすることがその狙いといえます。


 ただ、上記の県知事の発言には何とも違和感を覚えざるを得ませんでした。養蜂→収入向上・森林保全という、取り組みの流れとしての全体性やその狙い自体は、県知事も私たちも何ら変わるところはないでしょう。しかし、養蜂と収入向上・森林保全の間をつなぐ"→"の部分に何もないことが引っかかるのです。

 知事が「組織せよ」と言えば、それはオーダーです。そしてそのアウトプットとして求めているのは、「若者による森林破壊行為が止まる」という結果です。

 しかしなぜ、"オーダーを出すこと"そのままイコール"結果を得られること"と考えるのでしょう?養蜂が森林の保全に繋がるためには、それが収入の向上に繋がることが大前提となります。では、どうやったら蜂は飼えるのか?(啓蒙・研修)、必要な資材はどう調達するのか?(情報・便宜)、期待した収量はあがるのか?(指導・フォローアップ)、収穫してもどこに売るのか?(市場開拓・販路確保)、そもそも国立公園の森で養蜂を許可するのか?(条例・奨励策)。こういったことがすべて"→"の中に含まれています。


 もちろんここで言いたいのは、国がすべてをお膳立てしろということではありません。ただこうした"→"の中に含まれる一連の手続きやプロセスへの考慮を一切することなしに、一方的に、一足飛びに結論が得られると考えているのだとしたら、それは間違っているだろうということです。県知事の発言には、間をつなぐものの不在が感じられ、そのことへの違和感が拭えませんでした。

 こうした"間をつなぐもの"の欠如を避ける最良のもの(少なくともその一つ)は、すべてのステークホルダー同士の対等な対話とその姿勢でしかないように思えます。これまでトップダウンのオーダーをただ受け入れることしかできなかった村や村人たちに、その声や考えを表明し、伝えられる仕組みを作ること、そして対等な協議を通してそれらが反映されるようにしていくことは、ポレポレクラブが取り組むべき最も重要な課題であると考えています。



イブラヒム・ムセンギ、モシ県知事
(写真1)協議会で発言するイブラヒム・ムセンギ、モシ県知事



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■ ハリナシバチの採蜜を実施('13/4)■


 カウンターパートTEACA(Tanzania Environemntal)の事務所の軒下には、ハリナシバチ(Trigona and Meliponula species)の伝統養蜂筒と養蜂箱が計15個吊されており、毎年1回収穫が出来ます。

 現在営巣中なのは14個で、今回このうち9個から採蜜を行いました(写真1=伝統養蜂筒、写真2=養蜂箱)。収量は全部で12リットル、平均すると1個から1.3リットルの収量ということになります。少ないように感じるかも知れませんが、ハリナシバチはミツバチより体がかなり小さく、ハエより小さいくらいです。ですので、1回の収穫ではそれほどたくさんの蜜は採れません。

 ただその蜜は薬効が高い(プロポリスの含有量が多い)とされ、現地でも普通の蜂蜜より高値で取引されています。たとえば村では1リットル2万シリング(普通の蜂蜜は1万4千シリング)で売られており、山の下の青空マーケットでは2万4千シリングで売られています。12リットルだと計24万シリングですが、これは現地公務員の最低月給のほぼ2倍にあたります。ハリナシバチの養蜂事業がもたらす収入は、なかなか大きいといえます。

 増やすことが難しいのがハリナシバチ養蜂の泣き所ですが、今後も出来る限り養蜂数を増やし、TEACAの自立に貢献できるようにしたいと考えています。



伝統養蜂筒
(写真1)伝統養蜂筒



養蜂箱
(写真2)養蜂箱



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■ TEACA裁縫教室の卒業式実施される('13/2)■


 現地カウンターパートTEACA(Tanzania Emvironmental Action Association)が運営している裁縫教室で、第7期となる生徒たち10名の卒業式が実施されました。

 当日はご両親や後輩である1年生の生徒たちはもちろんのこと、村の役職の人たちや遠方の教会からンジュマ牧師も来賓として駆けつけてくれ、みんなに祝福されて卒業していきました。

 卒業後の進路ですが、これまでは大体、町の縫製屋に就職するか、村で近所から注文を受けて小商いをするこの2つのパターンがほとんどですが、なかには今では別の裁縫教室の教師として活躍している生徒もいます。
 卒業式では、そうした卒業生たちが当座の間、職場や小商いで困ることがないようにと、卒業証書のほかに、布(3m)、縫製ばさみ、テープメジャーを一人一人に贈っています。

 昨年からタンザニアの技術国家試験の制度変更(民間が運営する裁縫教室の受験が認められなくなった)があり、今回の卒業生たちは受験することが出来なくなってしまいました。ここ数年はほぼ全員が合格してきただけに、資格を得させてあげることが出来ないことが本当に悔しくて残念です。

彼女たちがこれまでの先輩たちに続いて、少しでも良い職業、商売の機会をつかみ、しっかりと自活していけるようになることを、心から応援し、願っています。



卒業証書と記念品を受け取る卒業生
(写真1)卒業証書と記念品を受け取る卒業生



卒業式に参加した卒業生のご両親たち
(写真2)卒業式に参加した卒業生のご両親たち



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