2012年 自立支援事業の活動履歴


      2012年  12月  女性グループとのグループ積み立て話し合い
             10月 TEACAの自立にも影を落とす国立公園化問題
              7月 裁縫教室の国家試験結果出る
              4月 裁縫教室の最近の様子



■ 女性グループとのグループ積み立て話し合い('12/12)■


 ニュースレターではすでにご報告したが、タンザニアで協力関係にある3つの女性グループ(Kidia、Kiranga、Foyeni)の自立を目指して取り組んでいるグループ積み立てが、ここにきてつまずいている。
 このうちKiranga女性グループは問題ないのだが、残りのKidia、Foyeniの2グループで、積み立てが滞っている。原因についてはすでに究明がされており、両グループとも積み立ての継続を表明している。
 Kidiaについては、リーダーの病気による不在が、活動の停滞ひいては積み立てフォローの停滞に繋がっており、積み立て管理の責任者を別に立てることで、問題に対処した。

 一方、Foyeni女性グループは、「積み立て疲れ」が見て取れ、自体はより深刻といえる。これは、現在取り組んでいる積み立ての方法が、積立額に応じてメンバーが資金融資を受けられる方法をとっておらず、最終的な積み立て目標額に達するまで積み立てを続ける仕組みになっているためと思われる。
 この方法だと、グループ内で積み立て継続の動機を持ち続けることが、一般的なグループ貯蓄やマイクロクレジットより難しいことは間違いない。敢えてこの方法をとっているのは、一定の目標に向けた積み立ての継続力と実行能力を、グループマネジメント能力の指標と位置づけているためである。そのためにニワトリ支援プログラムなど、別のアプローチで、積み立て継続への動機をサポートできる仕組みを導入している。

 今回の問題は、こうした側面支援のプログラムも含め、現在のグループ積み立ての方法では、途中で息切れしてしまうグループがあることを示している。現地カウンターパートのTEACA(Tanzania Environmental Action Association)はさっそくFoyeni女性グループと話し合いを持ち、冒頭でも述べたように、最終的には積み立ての継続で合意が図られたが、根本的な問題解決には至っていないものと認識している。


 各グループと今般の問題に対する、さらなる話し合いの積み重ねと、現状を分かりやすく理解できる仕組みの、もう一段の工夫が求められていると感じている。



Foyeni女性グループミーティング
(写真1)積み立てについてのミーティングに集まってきたFoyeni女性グループのママさんたち






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■ TEACAの自立にも影を落とす国立公園化問題 ('12/10)■


 キリマンジャロ山の森林保護のあり方を巡る国立公園の領域拡大問題は、実は私たちのカウンターパートであるTEACA(Tanzania Environmental Action Association)の自立にも影を落としている。
 この問題は、現在国立公園に取り込まれてしまった、かつてのバッファゾーンの森"Half Mile Forest Strip"(写真2)に沿って存在するすべての村(計33村)に影響を及ぼしている。対象となる森林面積は8,769haにのぼり、特定の村による限定的な対応では、とてもこの問題の解決を図ることは出来ない。森林に接するすべての村がお互いに連携し、一体となって対処していく必要がある。

 ところがキリマンジャロ山において、こうした地域や村々の声を一つにまとめ、団結して力を発揮していけるようにと動いているのは、唯一TEACAのみの状況である。そのため各村のTEACAに対する期待は非常に大きなものとなっている。TEACAは全体での協議をコーディネートし、合意形成の手助けをするとともに、村々が協力して新たな森林管理のしくみを構築していくためのセミナーの開催、現場視察(スタディツアー)の機会提供、さらには政府、関係部門との継続的な交渉などなど、東奔西走の日々となっている。

 マンパワー、時間とも不足を来しているが、こうした取り組みが資金的にもTEACAを圧迫している。支出が増えたからといって簡単に収入が増えるわけではなく、ここ数年は赤字予算を組まざるを得ない状況となっている。支出予算はこの3年間とその前の3年間の平均とでは、52.6%の増大となり、この国立公園問題解決のために振り向けられる予算は、全予算の3割近くに達している。

 それでも、「いま資源(マンパワー、時間、資金)の投入を躊躇すれば、キリマンジャロ山の森林と地域住民生活の双方に、取り返しのつかない禍根を残すことになる」というのがTEACA、当会の一致した考えである。予算会議では、ボールペン1本のコストから徹底的に見直しを行った。それでも収支がバランスするにはほど遠い状況にある。

 今年度はすべての点で体力勝負の1年となる。しかし、キリマンジャロ山の村々が一つにまとまる、大きな1年ともなるだろう。



衛星から見たキリマンジャロ山
(写真1)衛星から見たキリマンジャロ山



Half Mile Forest Strip
(写真2)ドーナツ状に囲まれたエリアがキリマンジャロ山の森林保護区、
         その内側がかつての国立公園、編掛部分がHalf Mile Forest Strip。
  現在この編掛部分までがすべて国立公園に編入された。




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■ 裁縫教室の国家試験結果出る ('12/7)■


前回のこの欄で、現地カウンターパートのTEACAが少女の自立支援のために運営している裁縫教室の状況について、とくに国家試験(技術認定試験)の合格状況を中心にご報告しました。そしてつい先日、ようやく昨年末に受験した生徒の結果が出ました。

受験した生徒は全部で7名。うち6名が合格の結果でした。ここ2年間は全員が合格できていたのですが、1名が不合格となってしまいました。その一方で、技術試験では初となる最高評価であるAクラスでの合格者(1名)も出て、今回は嬉しくもあり、残念でもあり、という結果でした。

もっとも、筆記試験の弱さは相変わらずで、不合格となってしまった生徒も、技術試験は決して悪くなかったのですが、筆記で落ちてしまいました。良いテキストを手に入れる、カリキュラムで座学の時間割合を増やす等の対策をとる必要があります。

ただ、生徒たちを弁護するつもりでは決してないのですが、かつて筆記試験でこんなことがありました。出された問題の一つに、「電気アイロンを安全に冷やすにはどうしたら良いですか?」という選択問題があり、電気アイロンなど使ったことがなかった生徒たちは、全員が「水をかけて冷やす」に丸を付けてしまったのです。

これにはTEACAのリーダーも私たちも、生徒たちには悪かったのですが、もう爆笑するしかありませんでした。「そりゃそうだよな」、です。

裁縫教室ではこんなところから一つ一つ教えていく必要がありますが、だからといって何も優秀な成績をおさめる必要はありません。国家資格が取れることは彼女たちの就業機会に直結しますから、落ちてしまうのはやはり困りますが、平均点に少しずつ近づけるよう、授業の工夫と改善にコツコツ取り組んでいきたいと思っています。



裁縫教室で学ぶ生徒たち
裁縫教室で学ぶ生徒たち






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■ 裁縫教室の最近の様子 ('12/4)■


キリマンジャロ山麓のテマ村に開設しているTEACAの裁縫教室には、今年も新たに8名の新入生が加わった。近隣の教会系の教室が主に資金難が原因で次々と閉鎖されている中で、TEACAの裁縫教室は堅実な運営が地域でも評価されている。

また、たんに技術を教えるだけでなく、山あいの村落部において国家資格試験までフォローしているのは、TEACAだけだといって良い。2006年から国家試験を受け始め、当時は1人の合格者も出すことが出来なかったが、苦手としていた筆記試験(国家試験には技術試験と筆記試験がある)対策をはじめ、その後合格率は66%→100%と推移し、現在まで100%を維持している。

とはいうものの、最近再び筆記試験の結果が落ちてきており、ギリギリ合格といった感じなのが少々懸念される。教材の更新などを図る必要があると考えている。
今年2月から3月にかけて実施した調査では、かつての卒業生がボランティアで生徒の指導に加わってくれているなど、嬉しい出来事もあった。そんな彼女が大切そうに持っていた国家試験資格証を写真に撮らせて貰った。(写真1)


国家資格認定試験証書 TEACAから卒業証書を受け取る生徒と母親
(写真1) 国家資格認定試験証書        (写真2) 裁縫教室卒業式の模様


卒業生から先生やご両親に感謝の踊りと歌が披露されました 卒業生の母親たちも卒業をとても嬉しそう祝ってくれました
(写真3) 卒業生たちの感謝の踊り        (写真4) 卒業生の母親たちのお祝いの踊り





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