2010年 自立支援事業の活動履歴


   2010年  9月 地域グループ自立への道筋
          7月 2010年度事業方針
          5月 カウンターパートの自立に向けて
          3月 女性グループのハリナシバチの収穫実施も、収量0
          1月 ニワトリ銀行の支援が開始されました



■ 地域グループ自立への道筋 ('10/9)■


当会が取り組んでいる地域グループの自立支援活動には、大きく分けて2つの側面がある。一つは、当会の現地カウンターパートであり、複数の地域をカバーした活動を展開しているTEACA(Tanzania Environmental Action Association)の自立支援活動。もう一つは、各村において活動に取り組んでいる住民グループの自立支援活動である。

もとより外部からの支援に依存した活動は、その支援の終了が、そのまま当該グループの活動停止を意味しかねない危険性を孕んでいる。したがって外部に依存することなく、自立した活動を目指すことは、それに協力するどの外部団体にとっても、共通した重要な課題である。

TEACAの自立支援については、これまで苗木販売、養魚、養蜂等の収入向上事業を導入してきているが、どれも自立を図るには収入規模が小さく、それだけではとても自立は目指せない。そこで現在、キリマンジャロ山の麓の町に貸出可能なレンタルハウスを建設し、そこからの収入を安定自主財源としていくことを目指している。建設はほぼ完了し、あとは電線の引き込みと水回りの工事を残すのみとなっている。今年度中には貸し出しを開始する見通しである。また、このレンタルハウスの収入だけでも完全自立は無理で(年間予算の30〜50%を賄うレベル)、今後の増築及びさらなる自己資金調達力の強化を図っていかなければならない。

一方、各村で活動する小規模グループ(環境保全、生活向上に取り組む自助グループ。すべて女性グループ)に対する自立支援活動は、各村やグループの特性、能力に合わせて、上でも述べた苗木販売、養魚、養蜂等の収入向上事業を導入するとともに、キオスク(雑貨屋)運営の支援などを行っている。さらに現在注力しているのはグループ積み立てで、これにTEACAからの同額の上乗せ支援と、ニワトリ銀行の仕組みを組み合わせ、グループ自立のための基盤強化(=自立を目指した新規自主事業立ち上げ資金の確保、定期的積立とその管理を通したグループの運営能力向上)を目指している。

そして今回、各グループと行った話し合いで、積立額100万シリング(日本円で約7万円)を目標にすることで合意した。積み立てを始める前は、どのグループにとっても100万シリングの自己資金などは想像もつかなかったことであるが、地道な積み立てを確実に実施することで、早いグループではあと3年で達成できてしまう。そのことがまた、これまで出来ないと思っていたことでも、自分たちには実現していく力があるのだという自覚と自信に繋がってきている。グループの女性たちとの話し合いを通して、そんな変化をも感じられるようになってきた。





キランガ女性グループとの話し合い




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■ 2010年度事業方針 ('10/7)■


1.グループ積み立て

 グループメンバーによる毎月の定額積み立て(月1,000シリング)は、2009年度をもってほぼ定着させることができた。1年間、実行能力とメンバーの意思の見極めを行ってきたフォイェニ女性グループも、昨年度は自主的な積み立てを確実に実行し、さらに積み立てに加わるメンバーも増えたことから、正式に貯蓄グループに加えることとする。これにより2010年度は、キディア、キランガ、フォイェニの3女性グループが、このグループ貯蓄の対象グループとなる。
 貯蓄は各グループが自立を図るための、小規模収入事業の立ち上げ原資としていくためのものである。事業立ち上げのためには、まだ積立額は不足であるが、貯蓄活動の定着が図れたことから、2010年度は各グループとどのような事業に活用していくを考えていくこととする。できれば具体的な積立目標額の設定を行うこととする。
 また2010年度は、前年度にグループ貯蓄を完全実施した、キディア、キランガの両女性グループメンバーに対して開始した、ニワトリ銀行により生まれた2世代目のニワトリ(通常の銀行の利息にあたる)の、グループへの提供が11月に行われることになる。その確実な実施フォローと、このニワトリ銀行が、グループメンバー及びグループの活動にとってどの程度インパクトあるものであるか、その評価を行うこととする。


2.養 蜂

(1)低地養蜂事業(モシ県Kahe事業地)
 低地養蜂事業は、2009年度の降雨不足で大打撃を受けた。ほとんどのミツバチが水と花を求め、営巣を放棄し逃亡してしまったことから、また一から営巣を回復させていかなければならない。しかし天候の不安定な乾燥地では、ミツバチの住みやすい環境を整えることから始めなければならず、営巣の拡大より、環境整備(=蜜源樹および花卉類の植栽)を進める。この状況で2010年度の収穫はほとんど見込めないものと思われる。

(2) 高地養蜂事業<ハリナシバチ養蜂事業>
 2009年度はこれまでで最大の収穫量を記録したが、引き続き養蜂箱の増設(2箱程度)を行っていく。
 また収量の拡大に伴い、今後は販路の拡大も考えていかなくてはならない。そこで県森林養蜂局に協力ないしは助言も求めながら、その拡大に努めていく

(3) 高地養蜂事業<新規ミツバチ養蜂事業>
 2009年度のように、低地での養蜂は天候不順にあうと、一気に事業が壊滅的な影響被ることが明らかになった。
 そこで2010年度は、ミツバチが逃げ出すほどの降雨不足のない、山岳部(=TEACA事務所のある標高1,600m付近)に、低地と同様に集約的養蜂が可能な養蜂小屋を建設する。 養蜂箱はすべて改良養蜂箱を用いるが、新規に作成することはせず、低地養蜂で逃亡のため空となった養蜂箱の一部を流用し、5〜10箱を設置する。


3.新規収入事業<レンタルハウス>

 レンタルハウスの建設がいよいよ完了することから、TEACAと運用規則の子細について取り決めを行う。
 建物は3事務所ないしは3世帯に対する貸し出しが可能な構造となっており、付近の直近の相場調査を行ったうえで、入居者の募集を開始する。支払いの確実性を考えるなら、出来る限り事務所用途として貸し出したい考えではあるが、そのあたりは応募状況を見ながら、慎重に判断していくこととしたい。
 このレンタルハウス事業は、従来のダルエスサラームでの事業に代わる、TEACA自立のための自己資金調達の柱と位置づけられるものである。その運用により、TEACAの自己資金調達率を50%程度まで向上させることを目指している。
 また、確保している土地にはまだ2事務所/世帯の建設が可能な土地を残してあり、今回の運用が順調にいった場合、将来の増築により、さらなる自己資金調達力の向上を図ることが可能である。
 なお、TEACAより警備員用ポストの設置をする提案がされてきており、必要と判断されば、追加設置を行う。



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■ カウンターパートの自立に向けて ('10/5)■


環境を守るという取り組みは、その必要性にも関わらず、その活動を通してそれ自体を支える資金を生み出してくれない。外部資金に頼らず、いかに環境保全のための活動を、自立した持続可能な活動へと導くかは、かなり悩ましい問題である。

もともと決して豊かな地域での活動でないだけに、それに取り組む人々の、生活のための収入でさえ得るのは難しい環境であり、ましてや活動維持のための資金を、現地で独力で安定的に得るというのは容易でなことではない。

これまで現地カウンターパートTEACA(Tanzania Environmental Action Association)の自己財源のほとんどを占めてきたのは、首座都市ダルエスサラームでの植林事業であった。しかしこの事業は受託事業として、初めから終わりのある事業であり、実際、所期の植林計画を達成し、昨年度に終了した。そこで当会では、ダルエスサラーム後をにらんで「収入の次の柱」の立ち上げに向けて備えてきた。

それが組織レベルに貸し出し可能なレンタルハウスの建設である。3年前から、TEACAの活動拠点であるキリマンジャロ山麓の町モシの近郊に土地を確保し、土地の整備を進めてきていた。すぐには建設資金の目処が立たなかったため、土地の造成のみになっていたが、昨年からいよいよ建設が着手された。

受託事業を除けば、TEACAにとっても自己収入源は、苗木販売や養蜂、養魚池など、村落で村人たちに対して実施している小規模収入プログラムと変わることはない。しかし資金の需要規模の大きいTEACAの自立を、これらの小規模プログラムだけで図るのは難しい。ある程度長期的に、安定した収入を見込める収入の柱を確保していくためには、従来の考えにとらわれない自立のためのアイデアが求められていた。そこで生まれたのが、このレンタルハウスの構想である。



6月の完成を目指して建設が進むレンタルハウス


現在のTEACAの自己資金比率は25%程度であるが(ダルエスサラームでの事業収入を含め)、このレンタルハウスが順調に立ち上がれば、これを50%程度まで高めることができる見通しである。

現在現地では、6月の完成を目指して着々と建設が進んでいるところである。



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■ 女性グループのハリナシバチの収穫実施も、収量0 ('10/3)■


昨年、キリマンジャロ山麓のキランガ女性グループに支援を行った、ハリナシバチ(Meliponula)養蜂の第1回目の収穫(養蜂筒×2)を実施しました。しかし残念ながら、巣には子バチばかりで、収量0の結果でした。

キリマンジャロ州では昨年降雨量が激減(事業地で平年比70%減)し、その影響で巣を放棄してハチが逃げ出してしまう事態が頻発したことから、この結果もやむを得ないものと判断している。今年に入ってからは雨もそこそこ降っており、ハチたちも、いまは弱った群れの増強の段階のようである。

次回の収穫は少し先になり、10月を予定している。女性グループのママたちには暫く待ってもらう必要があるが、天候が安定して次こそは良い収穫に繋がることを期待している。


ハリナシバチの養蜂筒からの収穫風景




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■ ニワトリ銀行の支援が開始されました ('10/1)■


グループ貯蓄と合わせ、女性グループの自立を支援するために昨年から開始したニワトリ銀行(※)。この仕組みを利用して、キディア、キランガの2つの女性グループのメンバー全員に、ニワトリ(つがい)が支援されました。このニワトリはもちろん各メンバーの財産になりますが、それぞれのメンバーはヒナが産まれたら3ヶ月間育て、そのうちから2羽を2回、計4羽をグループに提供します。提供されたニワトリをグループ全体で育てていくプロジェクトとするか、そのまま販売するかは、グループで世話をしていくキャパシティの有無によります。

このニワトリ銀行は、グループ貯蓄の完全な実施によって、グループメンバー全員がニワトリを飼えるようになり、卵や産まれたニワトリを販売することで、家計収入の向上に繋げられるようになります。またグループに提供されるニワトリが、そのグループの活動を支える一時的あるいは持続的な資金源となります。

当会では、これら女性グループの実施状況をウォッチしながら、さらにヤギ銀行等への拡大可能性を含めて検討していく予定です。


キディア女性グループのママさん達とTEACAのリーダー





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