2008年 自立支援事業の活動履歴


   2008年  11月  自立を目指し、思い切った発想の転換を図る
           7月  2007年度 活動の自立支援 事業報告
           6月  TEACAの業務遂行能力向上を目指しパソコン研修を実施
           2月  『 ミツバチ養蜂、地元に技術をいかしてまた一歩前進』




■ 自立を目指し、思い切った発想の転換を図る('08/11) ■
                                   

モシ近郊に確保した土地


TEACAは現在、活動に必要となる資金のうち、約30%を独力で確保している。といってもこれまで約10年をかけてやっと30%であり、残り70%を今後どう確保していくかは相当に重い課題といえる。

生活に影響が出てきている中で、地域の住民自身が主体となって環境の劣化を防ぐ取り組みは不可欠となっている。しかしとくに環境分野での取り組みは、その活動自体が、活動を支えるための資金を生み出してはくれないというジレンマがある。

これまで苗木販売、養魚池、養蜂、穀物貯蔵等、環境保全や住民生活と密着した現地事業の中で自立を目指してきたが(これらによる収入が、上記の30%を生み出している)、従来と同じ延長で考えていては、残り70%の自力確保は極めて困難だというのが現状である。

そこで自立(ここでは各小規模苗畑グループであるより、現地カウンターパートとして、各小規模苗畑グループの指導にあたっているTEACAの自立)については、ドラスティックな発想の転換を図ることにした。すなわち、環境保全や住民の生活改善を離れた、ビジネスベースでの収入確保の道を探れないかというものだ。ある程度の規模の収入を、安定的に、しかも長い期間もたらしてくれるものでなければならない。

そこで着手したのは、キリマンジャロ山の麓の町モシの近郊に土地を確保し、そこにある程度の規模を持った穀物貯蔵倉庫、もしくは貸出用の建物を建設することである。建物の場合、個人向けの貸出目的ではなく、資金回収の確実な公的機関への貸出しをターゲットにしている。昨年一年間をかけて条件の良い土地を探していたが、ようやくその確保が出来た(写真)。

当面は確保した土地の整備が必要となるが、今後TEACAは自らの自立を目指し、少しずつ資金を積み立て、建設コストの準備を進めていくことになる。しかしそのことで植林等の活動に影響を出すことは許されない。年間に積み立てられる資金にも限度があることから、建設資金確保のためには7、8年を要す見込みである。



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■ 2007年度 活動の自立支援 事業報告 ('08/07) ■
                                   

1.グループ積み立て
各苗畑グループの自己資金は、主に苗木販売による収入に頼っている。しかし市場アクセスの悪いグループは苗木販売にも限界があること、また比較的コンスタントに苗木販売ができるグループでも、販売収入をグループ内で配分してしまうことから、なかなかグループの自立に結びつかない現実があった。
そこで2007年度は、初めての試みとしてグループ内積み立ての実施に踏み切った。これはグループのメンバーが毎月500シリングもしくは1,000シリングの積み立て(そのいずれにするかはグループで選択)を行うもので、毎月少額ずつ地道に積み立てをしていくことで、少しでも自分たちの活動維持に役立てられる資金を確保すること、またそれを原資に、新たな事業に取り組めるようにすることを目的としている。
小学校苗畑などは積み立ての対象から除いたため、残る7苗畑グループが対象となった。
2007年度は積み立てに対する合意形成および口座開設、テストランの順で実施した。積み立てに関してはすべてのグループが同意したものの、テストランの段階でFoyeni女性グループのみが未実施となった。
グループ積み立てを軌道に乗せるには、この1年の実施を通してのグループメンバーの意識調査と、問題点の洗い出しをした上で、継続性、実効性のある仕組みとして確立していく必要がある。

2.養 蜂
(1)低地養蜂事業(モシ県Kahe事業地)
・事業集約化(養蜂小屋の建設)
養蜂箱を集中設置し、内検の効率化を図ることを目的とした養蜂小屋の建設を完了した。 これにより、養蜂箱が分散設置されていた頃に比べ、内検効率は飛躍的に改善されることとなった。
・ラングストース改良養蜂箱の導入完了
従来のNjiroタイプ及びバンカータイプ改良養蜂箱から、可動巣枠を備えたラングストース改良養蜂箱への全面切替(12箱)を完了。地元技術での制作が暗礁に乗り上げていた隔王板も、自転車のスポークを利用することで現地調達の目処をつけることが出来た。
・蜜源樹植林継続実施
Kahe養蜂事業地における蜜源樹Callistemon Speciosusの植林を引き続き実施した。一方、苗木の調達が出来れば実施したかったCordia Abyssinicaの植林は、結局苗木の調達が出来なかった。
(2)高地養蜂事業(テマ村)
ハリナシバチ養蜂の近代化・集中設置を可能とするための改良養蜂箱の増設を実施した。これで従来の2箱に加え、計6箱の改良養蜂箱が設置されたことになる。伝統養蜂箱と合わせた総設置数は13箱で、このうち12箱で営巣しており、着実に収量増に結びつきつつある。

3.養魚池
・TEACA事務所の建設にともない、2006年度に新事務所脇に造成した養魚池は、2007年度に1回の漁獲、販売をしたものの、森林保護区にわずかにはみ出していることが分かり、中止のやむなきに至った。
その後新たな用地確保の目処が立っていないことから、当面再開できる見込みがない。
・一方、キリマンジャロ山麓のオリモ小学校に新たな養魚池を造成し、テラピアの稚魚200匹を放流した。子どもたちが毎日餌やりなどの世話をしており、販売収入は学校の備品購入費など、学校の運営費として役立てられる。

4.穀物貯蔵
タンザニア全土での物価高騰にともない、TEACAの貯蔵する安価なメイズ(モロコシ)の村人たちのニーズは高く、貯蔵する7.5tのほぼ全量を販売した。



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■ TEACAの業務遂行能力向上を目指し、パソコン研修を実施 ■
                                   ('08/06)

パソコン研修を受けるTEACAのムチャロ氏
TEACAがキリマンジャロ山で活動を始めてからすでに20年が経過する。数百本の苗木を育てることから始まった彼らの活動であるが、いまではタンザニアの3つの州で11のグループと活動協力を行っている。年間の育苗規模も20万〜30万本に達する。

事業規模や事業分野の拡大にともない、処理すべきデータ量も膨大なものとなってきている。それらをこれまではすべて手作業で行ってきたが、さすがに処理能力を上回りつつあり、パソコンの導入を検討すべき時期にきている。

そこでポレポレクラブではTEACAのリーダーをパソコン研修に派遣している(写真)。これまでに1人が研修を終え、現在2人が研修を受けている。

これまでも現地とのやりとりにはEメールを使っていたが、それはもっぱら町のインターネットカフェに手書きの文章を持ち込み、店のスタッフに入力してもらっていた。それが最近では、自分たちで入力して送信してくるようになった。

今年度はいよいよキリマンジャロ山の村にあるTEACAの事務所にパソコンを導入する予定である。バックアップ用の電源がないため停電には泣かされそうであるが、これでTEACAの業務遂行能力の大幅な改善が図られることになる。





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■ ミツバチ養蜂、地元に技術をいかしてまた一歩前進 ('08/2) ■

現地のミツバチ養蜂では、これまでTBHタイプ改良養蜂箱→バンカータイプ改良養蜂箱と、異なる種類の改良養蜂箱を切り替えながら進めてきた。しかしこれらの養蜂箱には、収穫時のハチミツの品質低下、収量そのもののロスという大きな問題があった。そこでこれらの問題を克服すべく、可動式巣枠を備えたラングストースタイプ改良養蜂箱の導入を検討してきた。

ところが、このラングストースタイプ改良養蜂箱には、地元の技術ではどうしても作れないBee excluder(隔王板)と呼ばれる金属板状のパーツがあり、海外からの輸入に頼るしか方法がなかった。

地元の企業などにも足を運び、何とか作れないかを当たってきたが、コンピュータ制御のマシンがないと無理だと門前払いされ、これまでかと諦める一歩手前まできていた。しかし発想を転換し、もう金属板をやめ、自分たちで手に入る部品(=木と自転車の古スポーク)を使って、自分たちで作ってしまえとチャレンジしてみることにした。鉛筆をなめなめ自分たちで図面を引き、職人にそれを持ち込んで頼み込んだ。そしてそのサンプルがついに完成した(写真)。かなり厳しいクリアランスが問われるパーツだけに、うまくいくかはまだ分からない。だが、自分たちで作れる見込みが立てば、あとは現場で実施しながら、改良を加えていくことで対応できるようになる。

地元手作りのBee excluder
地元手作りのBee excluderを手にするTEACAリーダーのムチャロ氏とンジャウ氏

ミツバチ養蜂では、作業を集約化するための養蜂小屋も完成した。今後順次ラングストースタイプ改良養蜂箱の導入を図っていくことになるが、これからの進展が楽しみである。





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