2012年 日本の市民と村人の取り組み
〜Rafikiプロジェクト〜 活動履歴


   ●2012年 12月 <記事A>現地渡航調査のまとめと今後について
              <記事@>「村の自慢」投票とワークショップについて
          10月 <記事A>第2回森林利用調査報告
              <記事@>スワヒリ語版ガイドブック発行とかるた普及に向けて
           9月 2012年8月現地調査概要報告
           7月 12年8月渡航に向けて
           6月 中学校との共同調査と森林利用調査
           3月 テマ村カルタ完成へ向けて
           1月 これからの活動


         
■ 現地渡航調査のまとめと今後について('12/12-2)■


 連載形式にてご報告させていただいていた2012年8月渡航調査の記事でしたが、今回、全体のまとめを報告させていただき、終えさせていただきます。

 さて、初回の記事にて上げさせていただいた3つの目的をあげ渡航調査を行ったことをご報告させていただきました。繰り返しますと、1つ目は「今まで集めたデータが正しいのか否か確かめよう」という情報の整合性の確認、2つ目は「より多くの村人から一般的な意見を得よう」という情報源をより一般に求めること、3つ目は「村人自身に何か決定してもらおう」という活動に対して村人の関与を広げようという意図、というのがその目的となります。

 1つ目の情報の整合性の確認については、以前ご報告させていただいた森や伝統に詳しいお年寄りに集まっていただいた有識者ミーティング(詳細はこちら)などの日程を中心に、情報を確認することで、多くの情報を精査することができました。また、カウンターパートのTEACAとともmに、情報の整合性の確認方法とその重要性について把握してもらうことができ1つノウハウを作ることができました、また、今後は、信頼できる団体(例えば、TEACAや伝統薬・伝統料理を研究しているFaraja女性グループなど)から直接来た情報以外は、このように複数人で確認を行った上で文字化しようという手順も確認することができました(確認の最中、「毒草」に薬用効果があるという記述があった時には、「これは確認していかなくてはダメだ」とその場にいる全員が苦笑いを…)。そのため、この目的については、概ね達成でき、このやり方を今後継続していくことになります。

 2つ目の情報源をより一般に広げることに関しては、教会投票(詳細はこちら)で今までにない数の人から同時に意見を集めるということができました。200人を超える人数に、それもその場にいる人ほぼ全てという回収率で回答を集められたことで、信頼感をもったデータを集めることができました。今後、村の自慢を形にしていく基となると考えています。

 3つ目の「村人自身に何か決定してもらおう」という目的に関しては、ご報告させていただいたようにワークショップがうまく進められなかったことから(詳細はこちら)、消化不良の状態で無理に「何か決定してくれ」という状態には達することができませんでした。

 こうした結果を受け、渡航最終日に、TEACAのリーダー達に報告をすると同時に、今後の方針について話し合いを持ちました。その中で、1つ目、2つ目の目標ともに概ね達成されたことを確認しました。ただ、2つ目の目的に関しては、1日で「村人の自慢が把握できました」などということは、当然のことながら言えないため、今後も継続し同じ目的を持った活動を行っていくつもりであること、ただ、その中で教会投票という同じ形で、さらには同じネタでやっても飽きられるため、新しい仕掛けが必要であり、一緒にそれについて考えていって欲しいことを伝えました。

TEACAへ渡航内容の説明を行っている様子
渡航初日、TEACAへ渡航内容の説明を行っている様子


3つめの目的に関しては、Rafiki ProjectもTEACAも試行錯誤の中で活動を行っているが、やはり、「村人全体がこれを決定しました」という裏付けを持ちながら作りたいと考えています。何より、Rafiki(友だち)の名の通り、多くの村人が関わって、決定してこそのRafiki Projectです。ゆえに、「何らかの決定を村人がすること」は模索していきたいことを伝えました。ただ、反省点として、村人にRafiki Projectの内容が知られ、理解されている状況とは言い難いことは事実であり、その中で「村人に何か決定してもらいたい」というのを焦りすぎて行ってしまったであろうという話をもちました。そのため、まずは「村人にRafiki Projectの内容を知ってもらい、意義を理解してもらうこと」を優先するということを伝えました。これは、なにもRafiki Projectの意義を無理矢理教え込むとの意図ではありません。例えば、ワークショップにおいては「自慢」というものが理解されなかったことがうまくいかなかった主な原因でした。Rafiki Projectは森を守ろうとする「気持ち」をより高めるために、「森に関する自慢」を集めています。しかし、それが単にテマ村の伝統を集めている、いわば「文化保存活動」だと認識されていたとしたら、多くの人は興味を持ってくれないでしょう。また、なぜ「森の自慢」を集めるのかの重要性がわからない段階で、「さぁ、自慢を決めましょう」と言われてもピンとこないのは当たり前のことでしょう。まず行うべきなのは、例えば、お年寄りに「こうしたおじいさんしか知らない森に関する伝統が若者に伝わっていかないのは悲しくないですか?」(なくなると悲しいものは、利益をもたらすもの以外は、まさに「自慢」ですよね)といったことや「森の中にある『自慢』がみんなで共有されたら、今以上に森を守ろうとする動きが強くなると思いませんか?」というようなことに同意をもらえる状態になってはじめて、「じゃぁ村の3大自慢を決めよう」ということになるのだと思います。

少し長くなりましたが、「何かを決定してもらう」というのは、基本的にはこの「Rafiki Projectの内容を知ってもらい、意義を理解してもらうこと」が先に来るべきであり、これからはこの活動に軸足を置くつもりであることを伝えました。そのために、こちらのやっている内容をより広い村人に、知らせるためにも、やはり具体的な形になっているものを持ち込み、村人と多く話すことが必要だと考えています。言葉だけで話すより「自慢とは形にするとこんなもの」というものを実際に見せることが良いと思いますし、具体例が目の前にあった方が、当然、意見を交換しやすいと考えているからです。(また、成果物であれば、現地に「残る」ので我々がいない間にも宣伝もされるでしょう) 。

今回は、渡航最終日に行ったTEACAとの協議をもとに渡航のまとめをご報告させていただきましたが、これは渡航メンバーとTEACAとの間で今後の見通しについて話しただけであります。現在、この最終報告をもとにしつつも、今後の渡航についてどのような形にするのかを、事務局内で話し合っております。また、その方向性については、ここでご報告させていただければと考えています。

 
渡航最終報告会の様子1渡航最終報告会の様子2
TEACAへの渡航最終報告会の様子(教会投票結果の報告中)



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■  「村の自慢」投票とワークショップについて('12/12-1)■


 前回の森林調査の回において(こちらを参照)問題を出させていただきました。まずは、その答えから書かせていただきます。テマ村ではどれだけの重量森林から持ち出しているかについてですが、調査結果で捕捉した数値によると、月に約146tを森から持ち出しています。利用人数はのべ5,236人で、利用世帯数を約400と考えるならば、1世帯あたり約365kgを持ち出し、1世帯当たり月に約13回は、森を利用していることになっています。(貨幣価値でも算出を行っていますが、説明及び算出方法が複雑なため、こちらは割愛させていただきます)。前回の記事を見ていただいた方、予想された数字と比べてどうでしたか。次回の渡航でこれを多くの人の前で発表した時に、どのような反応が村人から返ってくるのかが楽しみです。もちろん、こちらでもご報告させていただければと思っています。

(補足:前回書いたようにいくつかのトラブルなどのためこの調査結果は現実より少ない数字になっていると予想され、また、世帯数も森林に接する主な2村区の世帯を単純に足したもので、その内比較的下部の居住者は毎日利用するには少し遠い距離に住んでいます。毎日利用できる人とそうでない人の割合はわかりませんが、世帯数は多めに見積もっていると考えています。)

 さて、今回は、渡航報告の概要にて挙げた目的のうち、「より多くの村人から一般的な意見を得よう」「村人自身に何か決定してもらおう」の2目的に関わるイベントをご報告させていただきます。

まず、「より多くの村人から一般的な意見を得よう」という目的のために行った教会投票についてご報告させていただきます。これまでの活動では、森に詳しい老人層や伝統料理・伝統薬を研究している女性グループであるFARAJA、また、カウンターパートのTEACAといった人びとから、「村の自慢」の情報を収集してきました。彼らの情報は、村やチャガの人びとの伝統を踏まえた貴重なものであります。一方、「我々のピックアップした自慢は、詳しい人のみが知っている自慢に偏っており、村人が一般的に思う自慢が抜け落ちているのではないか」というような懸念を持ち続けていました。

 この目的のために、村人が多く集まる教会での日曜礼拝を利用し「投票」を行いました。具体的には、我々が集めた自慢をリストにして、それに1人持ち票3票で投票してもらい、またそのリストにない自慢が思いつくならば、紙に書いて提出してもらうという形式をとりました。実施前は、キハンバ、伝統水路、伝統溜め池がTOP3に間違いなく入るだろうと想定していましたが(キハンバについてはこちらを参照。伝統水路についてはこちらを参照。伝統溜め池はその水路に接続されており、水を溜めておく設備です)、その3つにどの程度票が集中するのか、TOP3以下は何が入ってくるのかは予想ができず、渡航メンバーの間でも予想が分かれていました。結果としてTOP3は4位の2倍程度の票を獲得すると同時に、4位以下のTOP10には、農業や薬ハーブなどに有用な植物が中心に並び、その他氏族やチャガの人びとの崇拝する木などがランクインする結果となりました。リストに載っていない自慢としては、泉や滝など、存在は知っていたもののピックアップしていなかったものがいくつか挙がりました。これも含め今後の調査の参考にしていくつもりです。

 これらの結果に関しては、投票の翌週の礼拝時に教会にて報告をし、また、投票結果をまとめた手書きのポスターを3枚作成し、TEACA事務所、教会、村の飲み屋に貼り出すようお願いしてきました。教会の報告時の反応やポスターの掲示をお願いした際の飲み屋マスターの反応などを見る限りは、興味を持って聞いていただけたと思います。2012年11月現在、ポスターは教会に貼られており、多くの村人が閲覧できる状態となっております。次回渡航した際に、その感想などが聞ければと考えています。

飲み屋へのポスター掲示の様子
投票結果のポスターを飲み屋に掲示させてもらっている
(教会投票自体は、礼拝という厳粛な場所のため、写真は撮れませんでした)


 さて、この教会投票のように多人数に参加してもらう形式ですと、多くの人の「人気度合い」などは把握できる一方で、なぜそう思うかの理由など、より深い部分を知ることはできません。また、現在のRafiki Projectの課題として、まだまだ「日本人主体の活動」から脱し切れていない点が挙げられていました。こうしたことから、自慢の理由などを考え、議論し、掘り下げる中で、「村人自身に何か決定してもらおう」という目的を持って、ワークショップを開催することとなりました。内容は、「テマ村の森に関わる3大自慢」を決定してもらい、その決定を基に、最後にエンブレムを我々が作ってくるということを提案するつもりでした(ワークショップ1日では参加人数と時間が限定されているため、当日はその候補を決めるに留め、それを基に後日、村区会議にかけてもらうという形式を考えていました)。(ワークショップの形式はかなり特殊な形をとったため、長くなるので割愛させていただきます)。このワークショップなのですが、結果から言うならば、うまくいかなかったというのが実際のところです。原因は、ワークショップ参加者に「自慢とは何か」というものがうまく伝わらず、薪や水といった「生活に必要なもの」が多く挙げられ、議論を一回中断したことで、時間が足りなくなってしまったためです。暫定的な結論には達したのですが、これを村区会議にかける土台ができたとは言い難く、「ワークショップでなくとも、みんなで議論した上で3大自慢を決めてくれたら、エンブレムなどを作成します」という約束をするのみで、具体的にいつまでに作るかといった具体的な日程は議論をせずに終わった状態となってしまいました。

 ワークショップ自体は、このように明確な進展を得ることはできなかったのですが、「自慢とは何か」を考え、議論し、なぜそれが重要なのかといったことを議論できたこと自体は、1つの収穫であり、また、「自慢」とした際に多くの人が思う自慢とともに、少数派の自慢、若しくは思い付きにくい自慢も挙がり、それについても議論を行えたことも1つの収穫であったと思います。

 「村の3大自慢を決めよう」という種類の仕掛け自体は、今後も進めて参りますが、ワークショップというやり方を考えていく必要がありそうです。また、ワークショップに限らず、TEACAの事務所に村人に集まってもらい、正式な形で何か会合を持つ、となると参加者もどこか「かしこまって」参加してしまうという問題もあり、まずはもっとフランクな形で意見を交換する場所を作ってもいいのではないかと言う意見も出されています。

 次回は、このワークショップの反省も踏まえた渡航全体のまとめを報告させていただきます。

ワークショップの様子ワークショップの様子
ワークショップの様子(ともに、自分の挙げた「自慢」の理由を話している)



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■  第2回森林利用調査報告('12/10-2)■


 今回は、今夏タンザニア渡航時に行った森林利用調査に関してご報告させていただきます。
 この森林利用調査は、前回(2011年7月)の渡航から行っているものです。多くの村人たちは森の重要性をよく認識していますが、今回の調査では、実際にその重要性を明確な数字を使って表わしてみることを目的として実施しました。

 
大量の薪を運ぶ子ども
(画像1)大量の薪を運ぶ子ども


 前回行った調査(こちらを参照)は、村人が利用する森の入口5カ所に調査員を1週間配置し、「何人の村人が、何を目的として森を利用しているのか」を調査しました。この調査によって、テマ村の森林に接している主な2村区のうち、マエデニ村区の利用人数とその目的を把握することができました。今回はその継続調査としてさらに、「村人が森から持ち出している『モノ』の重量を測り、全体で何を何トン持ち出しているのかを把握」し、次に「それらを市場で買った場合の価格に換算し、森林の持つ経済価値を算出」することで、数値化、数量化を試みたものです。村人たちは家畜の飼料や日々の煮炊きに使う薪など、森から多くの利益を得ていますが、そうした利益を、多くの村人たちが具体的な数字でも知ることできれば、これまでとはまた違った角度からも、森の重要性を理解できる機会になるでしょう。そしてそのことがまた、彼らの森を守っていこうというモチベーションをさらに支えてくれると考えています。


草を計測している様子
(画像2)草を計測している様子


 
大量の草を麻袋に入れ、頭上に載せて運ぶ村人
(画像3)大量の草を麻袋に入れ、頭上に載せて運ぶ村人


 村に入った初日の協議で、村の助役さんから、「せっかくそのような調査をやるのであれば、隣のフォイェニ村区にある森への入り口2か所も追加してはどうか。その2か所を押さえれば、フォイェニ村区から森林に入る人もほぼ把握できるはずだ」との助言をいただき、当初予定していた5か所にこの2か所も追加し、調査を行うことにしました。

 調査の方法は、朝8時から夕方17時の間、森から出てくる村人たちが持ってきた草や葉・薪を、吊るし秤を使って計量し、その種類とともに記録する形で行いました。ただ、マイデニ村区では予定していた5か所のうち、3か所目の調査を半日行ったところで、国立公園を管理するKINAPA(キリマンジャロ国立公園公社)の横やりが入り、調査を断念せざるを得なくなりました。隣のフォイェニ村区でも、その影響で1か所目は正確なデータがとれず、2か所目は調査開始時間が遅れたことから、一部不完全なデータとなってしまいました。救いだったのは、前回の調査結果で一部補完がきいたため、参考値ベースでの利用実態(=村全体での持ち出し量とその経済価値)を出すことができたことです。

 現在この調査結果をTEACAと村役場に送るため、ポスターと報告書の作成を行っています。TEACAも助役さんも、今回の調査結果は、今後村でもかなり使えるということで期待してくれており、村の人にわかりやすい内容になるよう、頑張っています。

 さて、ところで、今回調査を行ったテマ村の2カ所の村区の世帯数と人口は、マイデニ村区が235世帯、1011人、フォイェニ村区が162世帯、759人となっています。各世帯ではたいてい数頭の牛と山羊を飼っており、村人たちはその飼料と煮炊きに必要となる薪の大部分をから得ています。では、今回の調査の結果、この2村区で村人たちが森から得ている飼料と薪は、あわせて月に何トンになったでしょうか?ぜひみなさん考えてみて下さい!答えは次回のご報告に掲載いたします。

 
森林利用調査員
(画像4)森林利用調査員





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■  スワヒリ語版ガイドブック発行とかるた普及に向けて('12/10-1)■


 今回は前回の報告で触れた渡航目的の1つである、ガイドブック等のツールの製作のために集めたデータについて、「今までの集めたデータが果たして正しいのか」という懸念を解消する為に行った各イベントを中心に報告させていただきます。1つ目は、村や森にある植物や薬草、伝統文化に精通するお年寄りの皆さんと行ったミーティング(以降、有識者ミーティングと表記)で、2つ目は村の女性グループのFarajaとのミーティングについてです。また、上記の目的とは違う目的で行ったものですが、3つ目にテマ村にあるOlimo小学校とのミーティングについてもご報告いたします。

 初めに有識者ミーティングについてです。Rafikiプロジェクトでは、活動発足当初より村人たちと一緒に村や森にある村人にとっての自慢(貴重な天然資源や文化、伝統にまつわるものなど)のデータを集め、村人とともに森や村の良さを再発見、またひいては森を守ることの重要性を考える取り組みを行ってきました。自慢として挙げられるものには、たとえばテマ村における伝統的水路があります。村には複数の伝統水路が張り巡らされており、伝統農法を行う上で大変重要なものです。こうしたものも含め、様々な情報を集めてきました。しかし、渡航が重なるにつれ、集めたデータの整合性の問題(ある調査対象物に対し、複数の人から情報を得たことによって情報の不一致が生じた等)が発生しました。そこで今夏の渡航では、村・森の自慢が掲載されたスワヒリ語版ガイドブック(ガイドブックについてはこちらを参照して下さい。)発行に向けて、この問題解消のために村のお年寄りの皆さんに集まって頂き、データを確認することにしました。

 ミーティングでは植物、薬草を議論の中心に据えました。それら1つ1つの情報を、現在までに制作した英語版のサンプルガイドブックをもとに、有識者たちの意見と突き合わせ、情報が合致しているか、また足りない情報はないか等を話し合いました。計画では1日ですべての確認を終える予定だったのですが、予想以上に時間がかかってしまい、1日では終えることが出来ませんでした。そこで後日再度会議を行い、データの確認を完了することができました。

有識者ミーティングの様子
(画像1)有識者ミーティングの様子


 次にFaraja女性グループとのミーティングです。このグループは伝統料理や薬草等を守り伝えることを目的の1つとしています。このミーティングにおいても、主にガイドブック用の情報の確認と収集を行いました。彼女たちの薬草園にて、ガイドブックに掲載予定の植物・薬草の実物画像を取得し、また、今までに集めてきた情報を確認することができました。

 最後にOlimo小学校とのミーティングです。Rafikiプロジェクトでは、これまでに「村・森の自慢かるた」を作ってきました。かるたを導入した目的は、主に小学校の生徒たちに遊びを通して、村や森の良さや文化、伝統などを学ぶためのツールとして活用してもらうためです。今回は、昨年夏の渡航で彼らに初めて渡したかるたの改良版をもって行きました(「かるた」に関してはこちらを参照してください)。当初の予定では、教員や生徒にいままでかるたを使用してみて気づいた点・発見・新アイデアなどの聞き取りや意見交換を行い、かるたの試合を含むいくつかの計画も提案する予定でした。しかし、残念なことに今回の日程がタンザニアの国勢調査と重なってしまい、学校が休校となってしまったことから生徒たちと直接会うことができませんでした。(タンザニアの国勢調査は日本と違い、調査員が各家庭を訪問した際に、家族全員がそろっていなければならないそうです。そのため生徒や教員と直接会うことはできませんでした)。そのため、校長先生にかるたを渡すのみとなりましたが、前回渡したかるたの使用状況や評判については聞くことができました。また、今後近隣の学校とのかるたの対抗試合についてもその可能性を探ってもらうことにしました。その理由は、かるたの試合を通じて、よりそのかるたを使う機会を増やしてもらうこと、また、地域など、より多くの人々にかるたによる取り組みを知ってもらうためです。次回渡航の際にかるたの対抗試合を行えたらと思っています。

事務所に遊びに来た子供にカルタについて尋ねる
(画像2)事務所に遊びに来た子供にカルタについて尋ねる


 今夏の渡航では、「今まで集めたデータの正誤を確認するという目的及びガイドブックに掲載するための画像撮影や、植物の基本データ集めについては、ほぼ達成することができました。今後の課題は、今回のデータを基にスワヒリ語版のガイドブックを完成させ、それを多くの村人に活用していただくものとすることです。またそのデータを用い、かるたやイラストマップ等のその他のツールについても、より充実したものにしていきたいと考えています。




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■  2012年8月現地調査概要報告('12/9) ■


 今年8月に現地調査に行って参りました。その後も、まとめ作業などでホームページの更新などが少なく申し訳ありません。今回はそのRafikiプロジェクト現地調査の内容を今回お伝えしたいと思います。といっても1回で全てを伝えきることは難しいため、今回は概要のみに留め、個別日程の詳しい内容や課題と今後の方針などは、次回以降に分けてアップして参りたいと思います。更新が少なかった分、10月・11月はその分の記事を普段より多めに載せて参りますので、是非ご覧ください。

 今まで、Rafikiプロジェクトは、村人と一緒に「森の大切さ」「森の重要性」に対する「思い」の部分を明確に、かつみんなで共有できるようにすることを目的として活動してきました。その中で、0から始まった活動が、少しずつ方向性が固まり具体的な形になってきていました。一方で、いくつかの問題点や課題が存在していました。

 1つ目は、「今までに集めたデータが果たして正しいのか」という懸念があったことです。例えば、Rafikiプロジェクトでは、村の森に関わる自慢を集め、ガイドブックを作ろうという活動をしており、そのために多くのデータを日本語で蓄積してきたのですが、それを今回は全部英訳してサンプルバージョンを持ち込むこととなっていました。ところが、このデータ英語やスワヒリ語で集めたデータを日本語に直すだけでなく通訳・翻訳が入り集めたデータも混じり、さらには、スワヒリ語→英語という通訳、翻訳をさらに日本語でまとめ直したデータも入っており、また、屋外でのインタビューで時間がない中メモをし、夜な夜な直すといった作業を経たものもあり、怪しいデータや読んだだけでは明確に何を指すのかわからないデータなどが一部存在していました。そのため、今回の渡航では「今まで集めたデータが正しいのか否か確かめよう」ということを1つ目の大きな目的としていました。

 2つ目も上記のデータ収集の方法に関連するのですが、森やそれに関係する植物等に詳しいおじいちゃんやカウンターパートのTEACA、伝統料理や伝統薬を研究・普及している女性グループ(画像1)などを中心に聞き取りを行ってきました。彼らの知識や経験は非常に貴重なものでありまとめる必要があるのですが、一方で、「彼らの意見そのままイコール村人全体の意見」として良いものか、また、彼らは我々を案内する中で見つけたものを説明しただけで、特段村にとって重要なものであるとは限らないのではないか、という懸念がありました。そのため、2つ目の目的として、「より多くの村人から一般的な意見を得よう」ということを2つ目の目的としました。

女性グループ(Faraja)の薬草園にて
(画像1)女性グループ(Faraja)の薬草園にて


 3つ目は、これが一番重要なポイントかもしれませんが、今までの活動はまだまだ日本人が中心の活動で、「日本の市民とタンザニアの村人の」活動とは言えないのではないかという懸念があり、「村人自身に何か決定してもらおう」ということを目的として行ってまいりました。(目的などの説明が必要と思われる日程に、コロン「:」をつけておきます。詳しい個別日程に関しては、次回以降の記事にてお伝えしたいと思います。)

 もちろん、他にも写真が不足してるデータを集めよう等の細かい目的がありつつも、基本的にはこの3つの目的と達成するために、以下の日程にて行ってまいりました。



8月8日 TEACAとの初日ミーティング:全体説明

8月9日 有識者ミーティング:森に詳しいおじいちゃんに我々の集めたデータに何か不備がないかを一個一個確認してもらう。

8月10日 山歩き:不足している情報や写真を集めつつ、今まで集めたデータを確認する。

8月11日 植林

8月12日 教会投票:多くの村人が集まる日曜礼拝にて、今まで集めた我々が村の自慢と考えるものに投票してもらって、村人が実際に何を自慢と考えているかを知る。また、他に何かないかアイディアを提供してもらう。

8月13日〜17日:森林利用調査(画像2):森から何をどれだけの重量、そして価格を村が持ち出しているかを調査する。(初日のみ現地調査員に同行)

8月14日 現地協力の3グループと会合

8月15日 GPSデータ調査

8月16日 ワークショップ:一般の村人から意見を聞くと同時に、「決定」をしてもらう。

8月17日 各水路長老インタビュー

8月18日 予備日

8月19日 教会への投票結果報告

8月20日 まとめ日

8月21日 TEACAへの報告

8月22日 帰国へ



森林利用調査中の様子
(画像2)森林利用調査中の様子


 こうした日程にて行った今回の渡航ですが、こちらの準備不足など以外に、いくつものトラブルに見舞われてしまいました。2日目の有識者にデータを確認してもらう時間が足りず、その日にデータの確認が1/3も終わらない。国勢調査が入っていたため、現地協力グループである小学校と中学校が休校となっている。森林利用調査のさいに、国立公園公社であるKINAPAが来て、トラブルを避けるために調査を中断する。水路調査のインタビューの1組が葬式のために来られなくなった等々。

 こうした問題が、次々と出てきたのですが、ある意味幸運にもほとんど全てのトラブルが致命的とならずにすみました。というのは、初日の時間不足は、おじいちゃん達が我々の活動の重要性を、(少なくとも一部は)理解してくれたため、予備日に集まってくれることを約束してくれ、その日には5人全員が朝早く時間どおりに集まり開始できた。(ちなみに、徒歩1時間以上山道を歩いてきてくれている人もいます)。森林利用調査は、初日のミーティングに村の助役さんが来てくれ、重要性を認識してくれたことで、「追加で隣の村区のこの2か所も調査してくれ、この2つが主要ポイントでここを調査すればいいデータが集められるはずだ」と提案してくれたこと。休校にも関わらず、中学校において、受験勉強のために来ていた生徒を集めてくれて、担当の先生と一緒に会合が持てたこと。水路インタビューの葬式でこれなかった組は、たまたま比較的データが集まっている水路の方で、中止をしてもさほど大きな影響にはならなかったことなど、幸運としかいいようのない形で調査を終えることができました。

 こうした幸運に支えられつつ、今回の渡航は、当初設定した目的を半ば達成した、逆に言うと半分は達成できなかったというような形になっています。それがどのように達成されたのか、されなかったのかの詳しい内容関しては、各個別日程の説明をしないとお伝えすることができないため、次回以降個別日程を説明していく中で説明させていただきたいと思っていますが、何より大きかった成果は、今まで正直なところ、我々の活動がどのように「森を守ること」に対して、もしくは「地域主導の森林管理の仕組み」に対して役立つのかというRafikiプロジェクトの意義に関して、半信半疑であったTEACAのリーダー達が、その重要性に関して深く理解してくれたことでしょう。我々の活動に対して「今回のあなたがたは我々の心を開いた」と言い、その重要性を理解してくれた時には、正直安堵の気持ちでいっぱいとなりました。もちろん、これは今までのRafikiプロジェクトのメンバーたちが積み上げてきたものや信頼が形になっていく中での話であり、今回渡航のメンバーはそれに乗っかったにすぎないことは言うまでもありません。

 全体の概要については、今回説明していただいた形ですが、続々と個別日程の説明と、そしてさらには来年2月の渡航に向けて、またその後に向けてどのように動いていくつもりなのかを次回以降続々アップしていく記事の中でご説明さし上げます!

TEACAリーダー、森林利用調査員との集合写真
(画像3)TEACAリーダー、森林利用調査員との集合写真



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■  12年8月渡航に向けて('12/7)■


前回、中学校との共同調査と森林利用調査についてお話しましたが、今回はその後8月に何をやるかを絡めつつ、続編という形で書かせていただきます。

1.Natiro中学校との共同調査

Natiro中学校との共同調査はそもそも、昨年の夏の渡航で実施した山歩きに彼らに加わってもらったことがはじまりです。(詳しい記事は、こちらを参照していただければ載っています)
この山歩きではマテルおじいさん(下写真右。御年なんと90歳!山「歩き」では彼は「走って」登っていきます)と共に、山を歩いて色々な知識を吸収し、キリマンジャロの自然の凄さを生徒に体験してもらいました。その後一緒に「村自慢の図鑑」を作ってみない?とのこちらからの提案を快諾をいただき、現在に至っています。
山歩きの様子 マテルおじいさん
山歩きの様子                     マテルおじいさん       



 今回の渡航では、彼らとみっちりミーティングをし、今後の話を進めていくことになります。
現在の調査ペースでは、完成が10年後・・・ということになりかねないので、実際の調査の進め方がどのような形がやりやすいのか、どのようなペースでできそうかと言ったことをまず話してくるつもりです。
しかし、調査の進捗以上に大事なのが、彼らがやってて楽しい、やりがいがあるという状況を継続させることが、あたりまえですが、重要です。

 現在は、初めての経験にとまどいながらも、楽しんでやってくれてるようなのですが、これが「先が見えない単純作業の繰り返しだなぁ」と思われてしまわないようにしなくてはいけません。(といっても調べたり人の話を聞くは単純作業ではないのでそれ自体も楽しんでくれていると思いますが)
今回は可能ならば上記の話し合いに加え、図鑑の各項目以外の部分、村の紹介やコラムの話をし、そこにも加わってもらえそうかを聞くことと、何よりも完成形をイメージしてもらえるようなサンプルや話を準備していかなくてはと思っております。

 事務局でも色々と準備はしていっているものの、マンパワーのなさとデザイン能力の欠如から今回持って行く図鑑の途中経過はともすると無味乾燥な形になってしまっています。
かわりに、日本(や海外)の村自慢図鑑やパンフレットなどが英語で観光用などに出版されているので、完成形を知ってもらうためにも、是非持って行きたいなと思っています。
色々探しているのですが、もし読者の方で「これがお勧め」といったものがあったら教えて下さい。


2.森林利用調査

 森林利用調査は、前回の記事で書いた通り、各村人が森から何を何種類持ち出しているのかを計測し、それを貨幣価値に換算することを目的としています。昨年度の調査とあわせることで、村(正確には村の1個したの行政区分の村区)全体で森から何をどれだけの量と価値持ち出しているのかがわかるはずです。

 毎日の牛の餌のための草は、森からの大事な恵みの1つですが、往復や作業に時間がかかるため、1度に持てるだけ持ってでてくることが多いようです。少し遠い写真になりますが、下がその草を運ぶ女性の後ろ姿です。左の女性は自分の慎重よりも長い棒に草を巻き付けられるだけ巻き付け、右の女性は麻袋がぱんぱんにふくれるほどもっています。
草を運ぶ女性
草を運ぶ女性


 そうすると、きっと計測する重量の最大値は、100kg近くまでいってしまうのではないかと思われます。どうやって計測しようかと検討していたら、意外に吊し秤は安く購入できることが判明し、端の2カ所にロープを通して50kgまで計れる吊し秤2つで計った値を合計することで調査を実施することとなりました。下が届いた吊し秤です。ちなみに、価格は50kgまで計れて1個980円です。

 帰国後調査結果を早めにまとめて皆さまにお知らせできればと考えております。
吊し秤
吊し秤


3.今回の渡航のメインイベント(?)

 さて、上記の2つは重要ではあるものの、実はメインイベントではなく、村人と「村の自慢(=シンボル)」を決めようというワークショップと、教会の礼拝を利用させていただいて、村の自慢リストに投票してもらおう、というイベントをとにかく成功させようとしております。礼拝は最大300人ほど集まるので、多くの村人の意見を聞きつつ、我々の活動をより知ってもらって、一緒にやろうという村人が増えてくれればと願っております。

 こちらは写真もなく、どういう形になるのかまだ想定できないため、詳細を今回はかけませんが、こちらも帰国後にお知らせできればと考えております。

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■  中学校との共同調査と森林利用調査('12/6)■


1.Natiro中学校との共同調査

8月に渡航が迫って、Rafikiプロジェクト関係を中心に現在事務局では準備に大わらわな状態が続いております。

そんな中で、現地の中学校(正確にはsecondary school:日本の中学2年生から高校3年生)と共同調査を始めていた「村の自慢図鑑を作ろう」というプロジェクトの調査結果第1弾が届きました。
下がその調査シートの現物です。

調査シート
調査シート


今回の調査では主に村や周辺の森にある植物の調査が中心。シートの枚数にして、11枚、筆跡から見て同じシートに複数人で書き込んでるものも数枚あり、また伝統薬にも使われる植物の薬効の内、現在はほとんど知られていないような効果も混じっていることから、おじいちゃん層に聞き取りもしてくれた様子で、かなり詳細に調査をしてくれたことが伺えます。

がしかし、調査シートの解読作業が非常に大変。上のシートの一部を拡大したのが下の画像で、鉛筆が日本側で書き込んだ文字になっています。ご覧のように、この文字の読みづらさ・・・ある程度は予想はしていたものの、それを上回るものがあります(ちなみに画像に挙げたこのシートは比較的綺麗な方)。文法もやはりところどころ間違いが散見され、文法上からこの文字だろうという予想も立てづらい。解読作業を複数人で行い、現地に持って行って先方と一緒に確認をする必要がありそうです。

調査シート抜き取り拡大
調査シート抜き取り拡大


ただ、付け足し程度に書き添えますと、文法は怪しい彼らではありますが、オーラルコミュニケーションや読解能力を含めた英語力は非常に高く、「実践的」です

なんにせよ、現地との共同調査体制が動き始めたことで大きな前進。渡航した時だけやメールでの調査程度では情報量が圧倒的に足りないという問題の解決しつつあるということ以上に、「現地との一緒のプロジェクト」になってきたことを実感し、事務所一同安堵しつつ展望が見えてきたと考えております。


2.前回の森林利用調査の結果概要

さて、上記の共同調査の確認作業とその後の調査体制の協議を中学校側とすることはもちろん、次回の8月渡航では色々とやる課題があり、その内容を順次事務局内で話し合っております。
次回に行うことが決まっているものの1つとして、第2回森林利用調査があります。
※前回行った森林利用調査は、(一部前回記事の注釈の繰り返しとなるのですが)2011年8月に行った調査で、一週間、日中全ての時間帯に、村人の森林利用を森へ通じる主な入口5か所にそれぞれ調査員を配置して調査を行ったものです。それぞれの調査員は入っていく村人全ての数と入った時間・出た時間を書き込み、さらには、当日と普段の森へはいる目的、週に何回森にはいるか、森の変化についての質問を行いました。我々の活動地のテマ村は5村区あり、そのうち森林に接するのは2村区。その片方のマイデニ地区で調査を行いました。村区の人口は正確にはわからずで申し訳ないのですが、テマ村の人口が4,000人ほどであり、1/5とすると800人ほどでしょうか。

調査の様子
調査の様子


前回の記事にて書かせていただいたように、村人の何人が森林を利用しているかとその内容が有る程度判明したため、現地カウンターパートのTEACAとの協議結果で『「村人が森から果たして何をどれだけの量もらっているのか」、「それを貨幣換算するといくらになるのか」を出してみよう』ということになっており、こちらを実施することとなり手配を進めております。

この結果についてもホームページではご報告していなかったため、ここで簡単にさせていただこうと思います。(詳細な調査報告は会員様向けのニュースレターにて行わせていただきました)
この調査で捕捉した森林を利用する村人は1週間で「のべ」807人。季節毎の変動を考えない単純計算で年間で「のべ」38,736人が利用しているという計算になります。週に何回入るかの質問で週に7回、つまり毎日という回答が非常に多く、あわせて考えると各世帯1人が当番的に毎日森に入っている形となりそうです。
森に入る目的をグラフにすると以下のようになります。

グラフ「森に入る目的」
グラフ「森に入る目的」


飼料や敷草といった家畜関係のものが9割近くとなり、残りが毎日の煮炊きに使う薪を集めるためで、ほとんど全てとなります。
飼料は畜産にとって必要不可欠なものであり、薪は煮炊きに使用され生活を支える重要なものです。敷草は畜産のためだけでなく、副産物としての昔ながらの有機肥料の原料ともなり、森によって生活と畜産だけでなく、農業も支えられている構図が見えてきます。

誰もがテマ村の森林は「多くの人によって使われている」ことはわかっていました。しかし、何人がどれだけの量を森から得ているかという量的実態は誰にもわかりませんでした。今回の調査でおよその利用人数と利用資源の種類が明らかになりました。8月に行う第2回の森林利用調査では、森から「どれだけの量が利用されているのか」及び「その経済的価値」を調べ、2つの調査結果をあわせて、森林の大切さのさらなる実感につなげられればと考えております。


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■  テマ村カルタ完成へ向けて('12/3)■

 3月初めに藤沢さんが現地調査より帰国し、事務所も本格的に再開しています。
 Rafikiプロジェクトのメンバーは今回行けなかったものの、現地のTEACA、小学校や中学校のカウンターパートの様子を聞いてきていただきました。

 Rafikiプロジェクトとして、今回TEACAに
 1.Rafikiプロジェクトの説明ポスター
 2.森林利用調査のポスター(※)
 3.ワークショップのポスター
 4.衛星画像データ解析ポスター
を持って行ってもらいました。

TEACA事務所に貼られたポスター
TEACA事務所に貼られたポスター


 1番から3番のポスターは翻訳を行ってスワヒリ語版で持ち込み、最後の衛星画像データのポスターは英語バージョンで持ち込みました。
 ポスターの評判は上々で、丁度視察にきていたカナダの支援団体の方は、珍しいのか写真を何枚も撮っていたとのこと。そんな何枚も撮られるような大層なものではないので作成側のRafikiチームとしては少し恥ずかしい気も。
 一番TEACA側の反応が良かったのは、森林利用調査のポスターのようでした。やはり森をどれだけの人数が利用しているのかを数字である程度示せたことは、大きなインパクトになるとの感想でした。利用者が森から何を得ているかの平均数量を調査し、今回の調査とあわせることで、「村人が森から果たして何をどれだけの量もらっているのか」、「それを貨幣換算するといくらになるのか」を出してみようとの提案がTEACA側からありました。ポレポレ側でもその話はすでにあがっており、是非とも次回の調査ではそれを行ってみたいと考えています。

 上記のような現地の反応を踏まえながら、現在Rafikiプロジェクトでは卒業していくメンバーから新しいメンバーに活動を引き継ぎを行い、今後どのような方向で活動を進めて行こうとの話し合いが持たれています。
 そんな中から、今回は順調に進んでいる「テマ村カルタ」についてご報告させていただきたいと思います。
 (「テマ村カルタ」については、こちらこちらを参照してください。)

 昨年の夏に持ちこんだカルタがどうなったのか、もしかしたら、誰も遊んでおらず打ち捨てられているのではないかと事務所のみんなで懸念してましたが、藤沢さんがTEACA事務所にいるところに小学生が来て「カルタないの?遊びたい」と聞きに来てくれたとのことです。話を聞くと6,7年生を中心に遊んでいたが、何枚か壊れて先生が預かっている状態とのこと。「結構補強したのに壊れるとは…」と驚きつつも、少なくとも壊れるまで遊びこんでくれていたようで一安心。今度持っていくときには、しっかり補強をすると同時に、現地でも作れる、もしくは補修できるように材料・部品でも持ち込む、複数学年が遊べるように何セットか持ち込むことにしようとなりました。

 さて、現在は25枚がテマ村カルタ試作バージョンのラインナップとなっておりますが、当初の予定では50枚程度が完成品として想定されていました。これは1アルファベット2種類程度のつもりで想定していたのですが、スワヒリ語単語の語頭のアルファベットは偏りが大きく、アルファベット毎に同数を作成するのは困難とわかり、修正が進められています。ただ、25枚ではいかにも寂しく、残り枚数がすぐすくなくなってしまうため、45枚に増量した物をバージョン1.0とし、今年の夏に持ち込む予定となっています。今回はその新たに作成している絵札の図面が何枚かできあがってきたため、2枚ご紹介しようと思っています。

 
Farajaグループituruwa


 素晴らしい出来だなと思っていますが、どうでしょう。これを書いていただいた方は、スワヒリ語の翻訳もやっていただいているボランティアの方です。何ともマルチな才能で羨ましい限りです。
 何の絵かというと左が、Farajaグループの絵です。Faraja女性グループとは、女性が主体となり相互扶助を目的とし設立され、伝統的薬草や伝統料理の研究・普及活動も行っています。絵はその伝統料理を作っているシーンです。右がIturuwaという植物の絵で、葉を揉んで石鹸代わりという優れもの!
 この調子で45枚完成に向けて、がんばっていきます。できたらテマ村カルタ大会なんかという野望も・・・
 是非、ご興味や「こうしたらいいんじゃない?」という提案のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。


※「森林利用調査」とは、これは2011年8月に行った調査です。一週間、日中全ての時間帯に、村人の森林利用を森へ通じる主な入口5か所にそれぞれ調査員を配置して調査を行いました。それぞれの調査員は入っていく村人全ての数と入った時間・出た時間を書き込み、さらには、当日と普段の森へはいる目的、森の変化についての質問をしてもらいました。今回はこれをまとめたスワヒリ語版のポスターと英語の報告書をTEACAに渡しました。この利用調査に関してホームページでご報告ができていない状況で申し訳ありません。次の記事はこれに関して書きたいと思いますので、ご興味のある方はもう少々おまちください。




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■  これからの活動('12/1)■



Rafikiプロジェクトチームの最近の活動状況と、今後の活動方針について書きたいと思います。


プロジェクトのミーティングは、週一回、アルバイトとボランティアのメンバーで現在の活動状況、今後の活動方針などを話し合っています。今回は先日のミーティングにおいて次回の渡航の件、また今後の計画について話し合ったことを報告します。 まず今回のミーティングでは、次回渡航に向けた具体的な日程を決めました。アルバイトメンバー3名のうちの1名は今年の3月で引退することになっており、その準備として私たちは業務引継ぎを重視し、しっかりと下準備を行ってから8月に現地に赴くことに決めました。


現地調査の予定日が決まった上で、次はRafikiプロジェクトの具体的な内容について話し合いました。以前に引き続き、かるた・イラストマップ製作、ハンドブックの編集作業等は事務局において実施し、8月の現地調査の折に村人を交えたワークショップを実施予定です。ワークショップに関しては、これまでと同様、村人自身に村のことを再認識してもらうことが目標です。また、今回のミーティングにおいて、私たちだけではなく村人にも積極的かつ自発的に活動できるように支援をするという目標も定めました。それに基づき、ワークショップを繰り返し継続して行うことで村人に方法を覚えてもらい、今後は私達なしでも村人達だけで実施出来るように支援していきます。


また、ハンドブックについては、前回までの渡航で得た情報をまとめ、次回渡航の際には村人にハンドブック製作状況の報告、また村人に改善点等を聞いて、少しでもこの活動に関わってもらいます。


今後もRafikiプロジェクトを通じて、村人に対し私たちに何が出来るのかということを考え続けていきたいと思います。そして新たな目標として、村人に、森に対する意識を高めてもらうということも念頭に置いて活動していきたいと思います。 他にも時間と予算の許す限り、新たなことにも取り組んでいきます。



今後も逐次Rafikiプロジェクトの活動を報告していきます。


Rafiki120117.JPG






*ワークショップ・・・所定の課題についての事前研究の成果を持ち寄って、討議を重ねる形の研修会。教員・社会教育指導者の研修や企業教育に採用されることが多い。(広辞苑参照)



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